大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和24(れ)1895 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人松尾菊太郎上告趣意第一点について。

原審第一回公判調書によれば、原審裁判長は被告人を尋問する間、適時所論各証

拠物件をそれぞれ被告人に展示し一々問を発してその意見弁解を求め、被告人もそ

の都度これに答えていることを認め得るのである(記録三七四丁及び三七九丁参照)。

されば該証拠物件については、適切かつ適法に証拠調がなされたものといい得る

のである。それ故論旨は採用に値しない。

同第二点について。

所論鑑定人Aの鑑定書中に、「被害者Bの死体を解剖し……」との記載の存する

ことは、論旨の指摘する通りである。しかし、該鑑定書の他の部分における記載に

徴して、右解剖に付せられたのは本件強盗殺人の被害者の死体であることは疑の余

地なく、又原判決挙示の証拠によれば右被害者の氏名が「C」であることも明白で

ある。されば原審が所論「B」なる記載を「C」の誤記と認めたのは正当であり、

又その誤記と認めた所以を特に証拠を指示して説明しなかつたとしても、これを目

して採証の法則に違反したものということはできない。原判決には所論のような違

法はなく論旨は理由なきものである。

よつて旧刑訴四四六条に従い主文の通り判決する。

この判決は裁判官全員の一致した意見である。

検察官 長部謹吾関与

昭和二四年一〇月二七日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岩 松 三 郎

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裁判官 沢 田 竹 治 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 齋 藤 悠 輔

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